ちなみに麦茶に使用される大麦やハダカ麦は、イネ科イチゴツナギ亜科に属し、ハトムギは、イネ科ですがキビ亜科に属し、コムギやオオムギよりもススキやトウモロコシに近い植物といえます。
ハトムギの原産地はインド北部から、中国南部、インドシナ半島、熱帯アジアにかけての広い地域が考えられています。ハトムギは、世界中で保健食、美容食として珍重され、日本に伝来したのは約300年前といわれています。日本では、関東以西で栽培されており、収穫期は9〜10月です。
ハトムギは「穀物の王様」と呼ばれ、タンパク質を多く含み、アミノ酸のバランスもよく、さらに、ビタミンB1・ビタミンB2、カルシウム、鉄、食物繊維も多く含み、不飽和脂肪酸エステルのコイクセノライド、多糖類のコイキサンA、ラクトン、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸などがあり、新陳代謝を増進させる作用があるとされています。
昔から「ハトムギは肌をなめらかにする」と言われており、シミ、ソバカス、肌荒れ、アトピー性皮膚炎などの改善に効果があるとされています。特に「イボ取り」効果は有名で、水いぼの改善などに利用されます。
ハトムギが、消炎・利尿・鎮痛・排膿作用をもち、体内の水分や血液の流れをよくして、新陳代謝を活発にし、解毒・排泄を促す作用や、アトピー性皮膚炎を改善するなど、肌をきれいにするだけでなく、イボやさまざまな病気の治りを早める作用をするのは、ハトムギに含まれているコイクセノライド(coixenolide)が大きくかかわっていると考えられています。
コイクセノライドは、免疫増強作用や腫瘍抑制作用があるとされていて、がんなどの腫瘍に対して、予防や抑制の効果があることが確認されるなど、現在、体内や体外に出来る腫瘍の治療への活用などの研究がなされています。
ハトムギから穀皮を取り去ったものはヨクイニンとして医療用として流通しています。ヨクイニンから抽出したヨクイニンエキスには、血流促進、抗炎症、皮膚弾力改善、メラニン抑制などが確認されています。
ハトムギ茶での、ハトムギの量は、水600ml〜1000mlに対して、健康維持なら5g〜10g、イボ取りやアトピー性皮膚炎の改善には15g〜20g、のハトムギを使用します。沸騰後、弱火で煮詰めて20分くらいで出来上がりです。熱いうちに茶殻を漉し取り、出来上がった煎液を1日量として2〜3回に分けて服用します。
水量は600ml〜1000mlが標準ですが、お好みで、量を増やして、水代わりにガブガブ飲んでも結構です。大切な点は沸騰後 20分くらい煮詰めることです。これで殆どの有用成分が水中に移行しているので、この煎液を1日で飲みきります。
沸騰後は100℃でグラグラ煮立てるのではなく、90℃くらいでじっくりと20分煎じるのがコツです。煎じた茶殻は捨てずにそのまま食べたり、お米に混ぜて炊くのがおススメです。ハトムギは、捨てる所はありません。
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